【社会のココロエ♫】
「効率化する上で大事な考え方。」
働き方改革という言葉をよく耳にするようになりました。
よく言われるのが、「効率化を図る」ということですね。
この「効率化」というのがとてもマジックワード(曖昧で不透明な表現)なので、
今日はECRSの原則を通して、効率化のステップを紐解き、大事な考え方をご紹介します。
ECRSの原則とは、もともと工場の現場で使われる効率化の法則でしたが、
これが実は広くホワイトカラーの仕事にも当てはまります。 それでは、まずは効率化するステップを紐解いて行きましょう。
<ECRSの原則とは?>
①Eliminate(エリミネート)排除
「業務の目的を見直し、その業務を無くせないか考える。」
「実は作成した資料の目的を知らない」「後工程で誰が使用しているか不明」などいう資料はごまんと存在するはずです。そんな仕事はなくせないかまず考えてみましょう。
ここでよくあるのが、「あった方がいいかも」ぐらいの資料です。
例えば、カレーを作ろうとした時に玉ねぎって入れますか?
あなたにとって、カレーに玉ねぎはあってもなくてもいい存在ですか?
あってもなくてもいいのであれば、玉ねぎのコスト、手間を考えると入れる必要はないはずです。
業務も同じで「あってもなくてもいいものはなくす」ぐらいの心がけでいきましょう。
ここで思い切って無くせると、グッと自分の仕事が楽になります。
②Combine(コンバイン)結合
「まとめて業務を一緒にすることで、総時間を短くできないかを考える。」
バラバラに行なっている作業って意外とあるものです。
例えば、カレーの具材であるたくさんの野菜って、同じタイミングでまとめて下ごしらえしますよね?
人参とジャガイモをバラバラのタイミングで下ごしらえしないと思います。
業務も同じです、同じ作業は同じタイミングでした方が圧倒的に早いです。
③Rearrange(リアレンジ)交換
「業務の順序を入れ替えれば、効率的にならないか考える。」
これも料理に例えれば、野菜を湯通ししたいなら、先にお湯を沸かしてから、
沸かしている間に野菜を切ったりしますよね?
切った後に沸かしてたら時間がもったいないですもんね。
業務も同じで、先にやっておいた方がいいもの、後にやった方がいいものってあると思います。
④Simplify(シンプリファイ)簡素化
「もっと省略したやり方で、同じ結果を生み出せないかを考える。」
どうしてもやらなければいけない業務はなるべくシンプルにならないか考えます。
例えば、カレーを作らなきゃいけないけどそこそこの味でよいなら、
スパイスで一から調合するより、市販の元を買って調理した方が早いですよね。
業務も目的が遂行できるなら、なるべく省略して行えないか考えること。
以上の4つのステップは、この順番通りに試すことで威力を発揮します。
カレーの作りかたでたとえるなら、
① まず無くせないか?
例)カレーに玉ねぎ必要?そもそもカレーを作る必要ある?
② 無くせないのなら、何かと一緒にできないか?
例)人参とジャガイモは一緒に切った方が早く作れるよね
③ 一緒にできないなら、順序を入れ替えたら早くできないか?
例)具材を切る前にお鍋を少し温めておく
④ 順序を入れ替えても変わらないから、それ自体を簡素化させること。
例)スパイスから作るんじゃなくて市販のルーで作る
で、これら4つの視点はあくまでカレーを作る手段(スキル)であります。
ここでちょっと立ち止まって考えてみてほしいのは、
そもそもどういうカレーを、どうして作りたいんだっけ?(業務の目的)ということです。
だって、例えば、「スパイスを効かせた拘りのカレーをパーティーで披露するために作りたい」のに、「市販のルーを使って効率化できました」って言われても何それです。
効率化するための手段が大事なんじゃありません。その業務自体の目的がはっきりと定まっていることが大事なんです。 これが料理なら当たり前のようにみんなやるけど、途端に仕事業務になるといきなり目的をすっ飛ばして取り掛かる人が多い気がします。 そもそも何のためにやるんだっけ?と考えるクセをつけましょう。 ということで、こういう(素晴らしい)手段を使う前に、「目的(ゴール)」を定めようにしましょう。
これが定まってないから中途半端な効率化になるのです。
ゴールのイメージが決まって初めて、こうした効率化のスキルが役に立つというお話です。
今日の「社会のココロエ♫」でした。
2018.4.21